留学先の候補地としてフィリピンを検討している人の多くが、不安材料として考えていることの一つに、フィリピン人の英語に訛りがあるのではないか?という点があります。実際にフィリピンに行くと、タクシーの運転手や小さな商店の店員が、聞き取りくい独特の発音で英語を話す場面に遭遇します。しかし、そのような方は、日常的に公用語であるフィリピン語を使用していることが多く、捉え方を少し変えると、日本の方言のような感覚に似ていることが分かります。
日本でも地域や世代によって、独特の発音や言い回しを使うことがあっても、標準語は問題なく聞き取ることができ、若い世代間の会話や公の場では標準語を話します。
それと同じように、フィリピンでも若い世代や、観光客の多い大きなショッピングモールの従業員は訛りをあまり感じない英語を話しており、高い倍率をくぐり抜けた講師に至ってはネイティブと同じような美しい発音で英語を話します。
一方で、日本でも人気が高い、スカイプなどのインターネットを利用したオンライン英会話スクールの一部では、多くの外国人生徒を受け付けるために、フィリピン人講師の採用基準が低い場合があります。そこで、あまり発音が美しくないフィリピン人講師に当たってしまった生徒が「フィリピン人の英語には訛りがある」と感じているケースも少なくありません。しっかりとした採用基準が設けられている学校を選ぶことも大切なポイントとなるでしょう。
ビジネスとプライベートを完全に切り離して考えるタイプが多い欧米とは異なりフィリピン人は日本人にも親しみやすいホスピタリティを持っています。サービス精神が旺盛で、授業が終わった後でも、美味しいレストランや有名なショッピングモール、新鮮や果物が売っている市場など、分かりにくい場所にある場合ほど、親切に連れて行ってくれます。
留学生活中に困った事があれば、些細なことでも相談に乗ってくれるので、講師としてだけではなく、たった一人で留学に訪れた国での心強いサポーターとしての役割も果たしてくれます。そのため、多くの生徒がメールアドレスやSNSのIDなどを交換し、留学期間が終わってからも仲の良い友人関係を続けています。
授業中も同様で、マンツーマンだからこそ細かな点に気付くというよりも、フィリピン人の国民性だからこそ気付いてくれる点も多く、疲れている時や不安に感じている時など、表情や仕草から状態を察知し適切にフォローをしてくれます。生徒の英語スキルや日々の状態に合わせて話すスピードを工夫したり、宿題の量を調整したりと、巧みな配慮で常に安心感を得ながら授業に取り組むことができることも、フィリピン留学のメリットと言えるでしょう。