日本語でも笑いを取ろうとしてちょっとした冗談を言うことがありますね。ネイティブスピーカーも楽しい冗談は大好きで、ちょっと冗談を言って笑いを取ったりします。
しかし、時には冗談のつもりで言った内容が、実は笑えない冗談だったりすることもあります。こういった冗談のことを、”black humor”と呼びます。日本語に訳すと、「ブラックジョーク」となり、生死や人種、偏見、政治、文化などや、ネガティブやグロテスクな内容を含んだ冗談のことを指します。
日本人が日々の生活で何気なく食べている親子丼も、外国人からすると、その名前の由来はブラックジョークです。親子丼の中には、チキン(親)と卵(子供)が一緒に調理されています。親子が一緒に調理されたもの、何気なく「親子丼」と言っている日本人にとってはそれとない言葉でも、その意味を知った外国人にとってはblack humorで、笑いも思わず引きつってしまうのです。
また、日本食のひとつである納豆は、初めて食べる外国人にとってはとてもショックな食べ物です。この納豆を頑張って毎日食べると日本語が上手になるという冗談も耳にすることがありますが、納豆が苦手な外国人にとっては、いくら日本語が上達すると言われてもこれはとてもblack humorになるのです。
また、学校生活の中でもblack humorがあります。先生の言葉と生徒の反応を見てみると、実はblack humorとなることがあります。先生は、”Come to school, then it will be fun.” 「学校に来たら楽しいことがあるよ。」
それに対して、勉強ばかりしなくてはいけない生徒にとっては、悪い冗談(black humor)となることがあるのです。