知っておきたいフィリピンでの感染症
フィリピン留学中は、健康に過ごすことができれば何よりですが、感染症などに罹ってしまうこともあるかもしれません。気候などの違いもあって、フィリピンには日本とは異なる病気や感染症があります。
万が一、フィリピン留学中に体調を崩した場合に、どのような感染症があり、どのような対処方法があるのか?を知っておくと、いざというときに正しい対応を取ることができます。
感染症の予防を心がけるとともに、万が一留学中に体調を崩したときのために、海外旅行保険に加入することも忘れないようにしましょう。
性感染症とAIDS
日本でも蔓延している性感染症ですが、フィリピンではHIV(AIDSウイルス)感染者の数が多く、1998年の時点でも29,000人もの感染者が存在すると推定されていました。
フィリピンでのHIVの感染経路は主に性行為で、なかでも売春婦の性感染症有病率が40%と高いことがわかっています(フィリピンでも売春行為は違法とされています)。
コンドームを使用しない性交渉率も高いので、感染の可能性も常に頭に入れて行動することが大切です。
デング熱
デング熱は、日本でも流行し、注目されたことのある感染症です。
デング熱は、デングウイルスによる感染が原因とされており、ネッタイシマカなどの蚊によって伝染します。フィリピンでは、1998年に30,000人ものデング熱感染者が発生し、死亡者数が440人まで上がった記録もあります。
出血熱を出すと致命的になる場合もあるため、なるべく蚊に刺されないようにする必要があります。虫除けスプレーや虫除けアロマなどは、現地でも入手できるので、必ず用意しましょう。
マラリア
フィリピンでは、マラリア感染者が多く、毎年40,000~100,000人ほどのマラリア患者が発生しています。
マラリアの中でも、熱帯熱マラリア原虫が特に悪性で、放置すると死に至ることもあるとされています。
フィリピンの中でも、南西部のバラワン島は薬剤耐性熱帯熱マラリア原虫が分布していることでも有名です。その他の地域でもマラリア原虫が存在するため、流行しているエリアに行く場合は特に注意が必要です。
マラリアを避けるためには、ハマダラカに刺されないように虫除けスプレーなどを忘れずに塗布し、必要に応じて予防薬を服用することも考えておくと良いでしょう。