フィリピンの感染症
フィリピンをはじめ、海外の環境は日本とは異なるため、日本では馴染みのない感染症があります。
留学中に感染症にかからないためにも、留学前に知識を持っておくことが大切です。フィリピンにはどのような感染症があるのか、「フィリピンで多い感染症①」も併せてチェックし、万が一の時に対応できるようにしておきましょう。
狂犬病
日本では少ない感染症ですが、フィリピンでは狂犬病による死亡者数が年間およそ450人と推定されており、狂犬病の患者発生件数は世界の中でも常に5位以内に入っています。
日本では狂犬病の予防接種が義務付けられていますが、フィリピン国内にいる約700万頭の犬は予防接種を受けていることが少ないため、充分に注意が必要です。
特に野良犬が多い地域では気を付けましょう。
腸チフスなどの経口感染症
フィリピンでは、年間を通して「腸チフス」や「赤痢アメーバ」「細菌性赤痢」などの経口感染症のリスクが高いとされています。
これらの経口感染症を予防するためには、生水や氷の使用を避け、料理の際には充分に加熱処理することが大切です。特に雨季には、このような細菌が繁殖しやすいため、食生活には充分な注意を払う必要があります。
海に囲まれ、シーフードが美味しい国ではありますが、貝類などの生食には気を付けましょう。
ウィルス性肝炎と血液感染症
フィリピンでは、血液バンクによる輸血用血液の確保が不十分です。
献血は病院ごとに募るケースが多く、病院によって血液を検査する方法も異なります。A型、B型、C型の肝炎ウィルスや梅毒、エイズウィルス、マラリア原虫など、輸血用の血液を細かく検査している病院もありますが、検査が不十分な状態で輸血用の血液が供給されてしまう病院もあります。
フィリピンで輸血を受ける際には、充分な注意が必要です。また、日本人も通っているような大きな病院で診察を受けた方が良いでしょう。
結核
日本では著しく減少している結核ですが、フィリピンでは結核患者が増えています。フィリピン国内での結核による死亡者数は、1日100人以上にも及ぶとのデータもあり注意が必要です。
保険と医療機関
フィリピン留学中に、病気や怪我をすることなく健康に過ごすことができればベストですが、時には現地で医療機関にかかる必要が出てくることもあります。
最悪の事態を避けるためには、フィリピンの医療機関がどのようなものであるのか?を知ると同時に、どのような感染症に注意すべきか?も知っておく必要があります。
また、万が一のために、海外旅行保険には必ず加入してから渡航するようにしましょう。
※留学先の学校によっては海外旅行保険の加入(保険証のコピー等の提出)が義務付けられています。